Sweet? or Sour? Orenge juice II (ページ35)

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緑side

青「康二出て行ったんだけど佐久間何したの？」

桃「やっぱり俺のせい？」

青「他に誰もいねえだろ」

赤「阿部と2人の時間だったのかな」

桃「えぇ〜、康二のこと探してくる！」

緑「いいよ、俺が探してくるから」

桃「あべちゃんごめんね」

緑「ううん、慣れてるから」

すれ違いで帰ってきてもいいように
みんなを残して康二を探しにいく

こういう時に大体居る場所は
本当の猫みたいに身体がフィットするくらいの
どこか隅っこのところ

3面が囲われている1人用の椅子とかね

緑「猫の康二くん」

橙「… なんや猫って」

緑「そんなに椅子に丸まってどうしたの」

橙「眠くなっただけ」

緑「俺の膝で寝ればよかったじゃん」

橙「…」

緑「佐久間と楽しく話しちゃったから？」

橙「ｺｸﾝｯ… 俺とあべちゃんの時間やったの」

緑「そうだよね」

橙「でもさっくんもあべちゃんと話したいから
俺だけわがまま言うのはあかんやろ」

緑「康二からのわがままは何でもいいのにな」

橙「でも…」

わがままはダメなんや。なんてモジモジ言いながら
どんどん体を震わせて縮まっていく

緑「康二、顔見せて」

橙「嫌や」

緑「康二の顔が見たいんだけどな」

橙「あべちゃん… ｸﾞｽｯ」

緑「泣かないの。ほら、ぎゅーするよ」

小さくなった体を抱きしめ
猫のようなまあるい背中を撫でてあげる

緑「一緒に椅子に座らせてよ」

橙「これ1人用の椅子やで」

緑「康二が膝の上に座ればいいじゃん」

橙「俺重いから…」

緑「いつも散々乗ってるくせに
こういう時だけ遠慮しないでよ」

康二を一旦立たせて俺が先に座って
向かい合わせで膝の上にストンっと乗せれば

＂りょうちゃん＂

2人きりで甘える時用の呼び方で
首元にすり寄ってくる

本物の猫も抱っこされると人間と同じで
大好きな人の腕に包まれることで
愛情や安心感を感じることができるんだって

緑「猫の康二くん」

橙「…」

あ、喋らなくなった
猫って言い過ぎちゃったかな

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