Sweet? or Sour? Orenge juice II (ページ49)

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紫side

それからとはいうものの、仕事で休みの日があれば
彼のいる花屋に足を運んでいた

俗に言う、一目惚れ。

今では落ち着いてきたものの
昔はよく遊んでいた俺が一目惚れなんてと思ったが
否定する理由もなくすんなりと受け入れた

何度か通っていくうちに彼の情報を知っていった

ここ数ヶ月前に花屋を開いたこと
店名がフランス語なのは行ってみたいからってこと
大阪から東京に引っ越してきたこと
代々、花屋を継いでいる家庭であること
俺の2歳下27歳で6月21日生まれであること

彼の名前は、向井康二。

現在、恋人募集中。

そんな彼は、植物の知識なんて未知の世界である俺に
いつも植物についての知識を教えてくれた
その中の花言葉なんていうものに一番の興味を覚えた

言葉で伝えなくとも花をあげることで
自分の伝えたいことが伝わるなんて
言葉で言い表せないけれど凄いなと惹きつけられた

小道を抜けた先のお店なのにお客さんは意外にも多い
そのうちの1人の客の俺になんて
興味を抱いてくれているかなんて知りもしない

だけど、一目惚れではあるけれども
普段の彼の姿にも惹かれ続けていっているからか

他のお客さんに取られたくない、想いを伝えたい
それで少しでも俺のことを意識してくれれば…
と、思いは加速していくばかり

それならばと、様々な植物を売っている彼の花屋の中で
一本の赤い薔薇を買ってみてその場で彼に渡してみよう
その時に小さなメモ用紙に書いた
自分の連絡先も添えてみてもいいかもしれない

俺に花言葉を教えてくれた彼なら分かってくれるだろう

一本の赤い薔薇の意味を。

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あなたに一目惚れしました。

to be continue…？